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カプセルホテルの利用者層について
1979年に大阪府大阪市梅田に日本で最初のカプセルホテルがオープンしました。
当時は景気が良かったこともあり、接待などの飲み会が非常に多い時代でした。
接待や飲み会終電を逃してしまった、あるいはタクシーを捕まえられなかったビジネスマンも多く、そんなときに活躍するのが手ごろな価格で止まることが出来るカプセルホテルでした。
そういったことから、客層は接待帰りの酔っ払いがメインとなっていきました。
ですが近年では、友人同士での旅行の際の宿泊費を浮かせるために利用したり、旅行で日本を訪れた外国人観光客がまるで観光地へ行くかのようにして利用していたり、バックパッカーの方たちの利用も年々増えていることから、利用者層が大きな変化が見られているようです。
“カプセル“ホテルとして運営するために!
ホテルなどの宿泊施設の分類について考えたことがある方は少ないと思いますが、実は正式にはホテルとは言えないのです。
泊まることは出来るのでホテルではありますが、仮眠用のスペースというのが正しい認識となります。
同じ宿泊施設ではありますが、備えている設備によって法律が異なるため、カプセルホテルでは各部屋には錠をすることが許されていないのです。
鍵をかけることは許されていませんが、施設内のどこか別の場所に鍵付きの金庫やロッカーなどを置いて貴重品などの管理を対応しているところがほとんどです。
鍵がかけられるようになると、法律上ホテルとなります。
適応される法律が異なるので、個室で鍵をかけられるようにしてしまうとカプセルホテルとしては営業が出来ないということになるのです。
個室ごとの施錠を出来ないようにして法律上の営業の為の規制をクリアしているというわけです。
ホテルにも施設基準による法律があるのです。
男性専用の一番の理由!利用者の身に起こりうるトラブルとは!?
先ほどの内容で、カプセルホテルについて知って頂けたかと思います。
もともと接待などの飲み会で自宅に帰ることが出来なくなったという利用者が多く、その利用者のほとんどが男性でした。
お酒を飲んで自宅の戻ることが出来ないので雑魚寝でいいから休める場所として普及してきたカプセルホテルですが、鍵がかけられないためセキュリティ面において不安があります。
例えば、利用者のAが自分のカプセルと間違えて隣にある他の利用者Bのカプセルに・・・というトラブルもないとは言い切れないですよね。
もし、たとえこれ酔っぱらっていたためにやってしまった事だとしてもトラブルであることには変わりありません。
さらに、男性が女性のカプセルに間違って入ってしまった場合は、女性にとっては非常に危険なトラブルとなります。
それであれば、最初から女性は入れないという結論に至ったということです。
利用者を男性専用することでコストを削減!?
利用者用の備品のコストカットの面もあります。
男性の方は洗顔後には保湿などのケアを全くしないという方もいらっしゃいますが、女性は化粧水、乳液、美容液、パックなど洗顔後のケアを男性よりも入念に行う傾向が高いです。
また、入浴のあとの髪の毛のケアについても、男性ではドライヤーを使わずに自然乾燥する方もよくいらっしゃいますが、女性でドライヤーを使わない自然乾燥で済ませる方は少ないです。
さらに女性であれば髪の毛を乾かす際にヘアトリートメントやヘアオイルなどの美容品を用いる方も多くいらっしゃいます。
このように、女性なら誰もが日常において必要とするものが多く存在しています。
これらをお客様に提供するとなると、それなりの経費が必要となり運営側も在庫の管理が必要になります。
また女性が使用する場所への提供となるため、補充を行う女性スタッフも必要です。
一方、男性専用にすると、必要とされるアメニティも女性用込みの場合より少なく済みます。
アメニティを仕入れる経費が削減できるだけでなく在庫管理も楽に行えるようになります。
空きがない!一晩の雑魚寝に耐えられますか
とある大都市にある店舗では、「ロビーで雑魚寝・仮眠でも構わない」という男性の方向けにロビーを常時開放しているというところもあるそうです。
いくら個室の数が多くても、受け入れられる利用者数には限りがあります。
大都市だと人も多いため、誰もがその日泊まれる宿を見つけられるとは限りません。
空きがないために正式に利用することは出来なくても、シャワーやサウナを利用してロビーで雑魚寝、男性ならそれでOKという方もいらっしゃるとのことです。
いつ誰が来るかわからないロビーでの仮眠は、女性の方は特に危険です。
このような理由から、“男性専用“と利用者を絞ることで安全にトラブルを防ぎながら運営されています。
まとめ
利用者を限定することで利益が見込めなくなるリスクがあっても、あえて“男性専用のカプセルホテル“としている理由は、
・鍵がかけられず安全性やプライバシーに不安がある
・男女間でのトラブルを予防するため
・コストを削減出来る
というものがあります。
さらに加えると、カプセルホテルが誕生して以来利用者の多くが男性だったこともあり、男性の利用者が多いというイメージが強いと言う方が多数いらっしゃいました。
現在では、女性専用のホテルや性別に関係なく利用可能なホテルもありますが、男女比ではやはり男性の使用者が多いですし、運営側が一番避けたいであろうトラブルを防ぐには男性専用と限定しておいた方が、カプセルホテル側としても効率よく運営が出来るのだと思います。
また、利用する立場としても異性には同性よりも気を遣うという方も多いのであらかじめ専用となっていた方が気は楽なのかも知れませんね。