豊島区には昭和の頃から、多くの漫画家が暮らしてきました。
その頃から今にかけて、様々な漫画やアニメ文化が池袋で発展しており、現在は腐女子と呼ばれるアニメファンが集う「乙女ロード」も大盛況です。
豊島区は現代アニメのメッカ、漫画の聖地と言われる「トキワ荘」を擁する町として、漫画やアニメを活かしたたくさんの事業を発信する試みをしています。
Contents
池袋駅から程なくしてあるトキワ荘
レジェンドと呼ばれる漫画家が切磋琢磨しながら青春時代を過ごしたアパート「トキワ荘」ですが、一体どのような人が住んでいたのでしょうか。
トキワ荘に住んでいた漫画家は、
・手塚治虫(代表作:鉄腕アトム)
・藤子不二雄A(代表作:忍者ハットリくん)
・藤子F不二雄(代表作:ドラえもん)
・赤塚不二夫(代表作:おそ松くん)
・石ノ森章太郎(代表作:仮面ライダー)
・寺田ヒロオ(代表作:スポーツマン金太郎)
・鈴木伸一(代表作:ぼくらマンガ家トキワ荘物語)
・森安なおや(代表作:赤い自転車)
・水野英子(代表作:星のたてごと)
・よこたとくお(代表作:マーガレットちゃん)
・山内ジョージ(代表作:読めるカナ)
などなど、誰もが知る漫画家ばかり。
そんなトキワ荘も、昭和57年に老朽化のため取り壊され、現在は出版社が建っています。
漫画家の聖地・トキワ荘の町であることを皆さんに知ってもらう為に、この『豊島区トキワ荘通りお休み処』では、町を訪れる方々にかつてトキワ荘に住んでいた漫画家の作品の閲覧や、トキワ荘の部屋の再現など、トキワ荘の魅力を発信しています。
豊島区トキワ荘通りお休み処ではなにができるの?
豊島区トキワ荘通りお休み処は2階建ての建物になっており、1階フロアにはたくさんの漫画家のサイン色紙や寄せ書き、関連施設のチラシなどが置かれています。
閲覧コーナーではトキワ荘関連の図書を読むことができ、また、関連グッズの購入ができる売店もあります。
2階は展示スペースとなっており、トキワ荘のリーダー的存在であった寺田ヒロオの部屋を再現したものや寺田ヒロオの腕時計、「エデン」のマッチ、「松葉」のどんぶりなどが展示されています。
この他にも年間を通して様々なイベントが開催されており、その詳細はHPにて案内されているので是非チェックしてみてください。
豊島区トキワ荘通りお休み処の周辺にはなにがある?
豊島区トキワ荘通りお休み処で楽しんだあとは、もう少し足を伸ばして近辺の名所を巡ってみてはいかがでしょうか。
トキワ荘探訪にオススメのスポットをご紹介します。
トキワ荘跡地モニュメント
トキワ荘は老朽化のため昭和57年に取り壊され、その跡地には現在出版社が軒を構えています。トキワ荘の形跡は残されませんでしたが、それでも「マンガの聖地」を訪れるファン達の為に、平成24年、ここがトキワ荘の跡地であるということを記したモニュメントが出版社の敷地内に設置されました。
トキワ荘記念碑
トキワ荘を文化資源として発信していく為のシンボルとして、平成21年に地域との協議で記念碑が設置されました。
その記念碑の台座部分にはトキワ荘に入居していた10人の漫画家たちの似顔絵と、サインが刻まれ、その上にトキワ荘のブロンズ模型が乗っています。
椎名町駅構内ギャラリー
平成23年、トキワ荘の最寄り駅である西武池袋線椎名町駅舎の改装工事に伴い、地域の文化や伝統工芸の紹介スペースとして整備されました。現在は豊島区ゆかりのマンガなどにまつわるエピソードを紹介しています。
椎名町駅壁画
この壁画は平成24年に椎名町駅の南北自由通路の南側に設置され、元入居者である鈴木伸一氏がトキワ荘を描き、トキワ荘に入居していた漫画家のキャラクターや似顔絵も描かれています。
この鈴木氏は現在、杉並アニメーションミュージアムの館長でもあります。
エデン跡
エデンとは昭和23年開業の、山手通りと目白通りの交差点にあった音楽喫茶です。
当時最先端のジュークボックスやエアコン設備があり、石ノ森章太郎、赤塚不二夫、水野英子らが打ち合わせなどで足しげく通っていました。
目白映画館跡
テレビが普及する前は、映画は娯楽の最たるもので、漫画家も映画が大好きでした。
他にも人生坐や文芸坐もありましたが、トキワ荘に一番近いこの目白映画館に通っていたと言われています。こちらは昭和45年頃閉館。
菊香道跡
菊香道は手作りパンとケーキのお店です。当時は10円のコッペパンに、コロッケやメンチカツをはさんで食べるのが漫画家たちのお気に入りでした。
駆け出しの漫画家は貧乏な為、一個のコッペパンを赤塚不二夫と石ノ森章太郎が分け合ったなんてエピソードも…。
鈴木園
鈴木園は二階部分がアパートになっており、昭和36年にトキワ荘を出た新婚の赤塚不二夫夫妻と、よこたとくお夫妻が同時期に引っ越したところとして有名です。
ここから、「おそ松くん」や「ひみつのアッコちゃん」、「マーガレットちゃん」の連載が始まりました。
あけぼの湯跡・あけぼのハウス跡
あけぼの湯は昭和48年頃まで営業していた銭湯で、トキワ荘の漫画家たちが頻繁に訪れていた「鶴の湯」の定休日にこちらの銭湯を利用していたと言われています。
石ノ森章太郎は、トキワ荘を出た後の昭和37年から、「あけぼの湯」に隣接した「あけぼのハウス」というアパートに入居し、数年間創作活動をしていました。
まとめ
このように、豊島区トキワ荘通りお休み処を中心として、豊島区は漫画家のルーツを探り、散策できる街づくりが行われています。
池袋駅から一駅なので、みなさんもぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
豊島区トキワ荘通りお休み処
TEL03-6674-2518
毎週月曜定休日(祝日の場合は翌日火曜日休館)
最寄り駅:西武池袋線 椎名町駅。 都営大江戸線 落合南長崎駅